ここは私が歌を詠みたくなるような場ではございませぬ!

「ご無礼つかまつります」と勢いよく立ち上がる敦康親王。

「親王様!」と制止しようとする行成。

そのやりとりを前にまひろが驚いた表情を見せる。

場面が変わり、清少納言ことききょうが藤壺の女房達の間を進む。

その手には供え物。

声を荒げ「ここは、私が歌を詠みたくなるような場ではございませぬ!」と周囲に言い放つききょう。