「いい歯」であるために

また「よく噛むこと」への意識について、3年前の調査では「意識している」と回答した人の割合が35.5%に対し、今回は38.4%と、若干大きい結果に。夕食時の一口あたりの咀嚼回数についても、「20回以上」と回答した人の割合が15.1%から18.2%になりました。

この結果に対し岩中氏は「3年前より『噛む力』が上がったのは、『よく噛む』ことが健康やダイエット・美容に寄与する可能性があることに意識を向ける余裕が生まれたからでしょう。2021年はコロナ禍のさなかで、それどころではなかったはず。個食や黙食が奨励され、外食の機会も激減したことで、食べる楽しみを多くの人が奪われました。

『噛む』という行為はそうした社会の動向と深く関わっている側面があるのかもしれません。心に余裕を持って食卓に向かえば、自然とゆっくり噛み、よりおいしく食べられるので体にもいい。その原則を多くの人が思い出したのではないでしょうか」と解説。

「よく噛もう」と思いつつ、実際食事の際には、意識が薄れてしまうことが多いと思います。本日を機に、あらためて「噛む力」を考えてみてはいかがでしょうか。

 

※「噛む力(かむりょく)とは」
(1)日常における「よく噛むこと」に対する意識(2)夕食時一口あたりの咀嚼回数・ガムを噛む頻度といった行動(3)噛むことの健康効果や食べ物の種類別の必要咀嚼回数への理解度といった知識、主にこの3要素で構成された質問の回答結果を集計。ロッテ「噛むこと研究部」が健康面において好ましいとされる順序に点数を割り振り、偏差値で算出した結果です