さて。広くない家の中に、仔猫に老犬。飼い犬に野犬。飼い猫に野良猫。小型に大型。いろいろ違うから、食事と排泄だけでも大仕事だった。

生後三週間の仔猫というのは、人間でいえばよちよち歩きの幼児みたいな感じである。だからとりあえず仔猫用ミルクを買い、仔猫用パウチを買った。仔猫用ミルクはどろっと濃いのだった。ぺろぺろとよく飲んだ。

仔猫用を買うついでに、十四歳以上用とか十六歳以上用とかの高級グルメ老犬食が目についたので、買ってきてニコにやってみたら、たいへん気に入ってよく食べる。ときに食べ過ぎて吐く。でも食べる。

クレイマーとチトーにすれば、ニコが特別扱いされておいしいものを食べさせてもらっているわけで、黙っていられない。それでニコが食べてる間、そばに座り込んで、チトーはあたしの太ももに頭を乗せ(催促である)、クレイマーは口をもぐもぐやりながら(エア食事である)、じっとりと見つめている。それでこの二匹にもひと口ずつグルメな老犬食をやるのである。