休んだほうがいいタイミング
そのほか、適応障害ではストレスのもとから逃避する行動も出やすいです。
例えば、職場が原因の場合、出社しようと電車に乗るだけでドキドキする、さらに進むと、会社の入り口に立つと心臓がバクバクしてどうしても一歩踏み出せなくなることもあります。ストレス源にさらされると調子が悪くなるために、それを避けようという行動が出るのです。
食欲が減って体重も減っている、夜眠れなくて仕事に支障が出始めている、以前は楽しかったことを楽しめず休日に出かけなくなった、休日にも仕事のことを考えて憂鬱になる、出社ができない――。
ストレスのありかが思い当たり、こうした症状が出ているときには適応障害が強く疑われるので、もう休んだほうがいいタイミングです。少なくとも専門家に相談するタイミングだということは覚えておいてください。
※本稿は、『産業医が教える 会社の休み方』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。
『産業医が教える 会社の休み方』(著:薮野淳也/中央公論新社)
メンタルヘルス不調を理由とした休職が増加傾向にある一方、「会社を休むこと」には多くのビジネスパーソンがためらいを感じてしまうことも事実。
数々の企業と実例を見てきた医師が語る、「正しく、適切で、安全な」休み方とは?
休職が頭をよぎったことがある方、実際に休職中の方、また企業の総務・労務担当者も必読です。