武道館
会場にはたくさんの著名人のお姿が……さすが芸能界の王(写真提供◎筆者 以下すべて)
世間から「大丈夫?」と思われがちな生涯独身、フリーランス、40代の小林久乃さんが綴る“雑”で“脱力”系のゆるーいエッセイ。「人生、少しでもサボりたい」と常々考える小林さんの体験談の数々は、読んでいるうちに心も気持ちも軽くなるかもしれません。第44回は「とんねるずのライブへ行ってきた」です。

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奇跡の当選

「情けねえ!」

11月9日、武道館でとんねるずのライブが行われていた。私はその会場にいた。チケット当選以来、いつも「情けねえ!」(1991年発売シングル)だけは歌ってほしいと思いながら当日を心待ちにしていたので、一曲目に聴けたのはおみくじの大吉を引いたような気分だった。

が、一曲歌い終えると突然、キャノン砲から銀テープ発射。ライブ終了のアナウンスが流れた。なんとも彼ららしいユニークな演出だなあと、アンコールを叫ぶ。そう、ここから2時間以上、私たち観客はアンコールを楽しんだのだ。

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とんねるずといえば小学生くらいから『とんねるずのみなさんのおかげです』(1986年)、『ねるとん紅鯨団』(1987年)、『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(1991年)と、テレビをつければずっと心のスターだった二人である。そんな彼らが29年ぶりに、ステージへ立つと言うのなら、死ぬまでに一度は生で拝んでおきたい。コネチケなどあるわけがなく、ここは運試しだと一枠でチケット抽選に申し込んだ。6月ごろのことだ。

7月27日、スマホにメールが届いたので「なんだっけ?」と確認すると、ライブチケット当選の通知だった。しかも第三希望のアリーナ席で当選していた。

「えっ、うっそ……」

自分でも出したことのないような低い声で、驚く。インターネットで調べると、私はとんでもない倍率を勝ち抜いて、当選してしまったらしい。今回は当日、武道館で見た光景を生でダラダラ書く。