質問という水に浸して、その人の味を出す

たこ焼き屋さんでバイトしたことがある人がいたとして……。「そもそもなんでたこ焼き屋さんでバイトしようと思ったの?」「たこ焼き好きなの?」みたいなことを聞きたくなるよね。

ポインティはたこ焼き屋さんでバイトしたことないから、「なんでたこ焼き屋さんでバイトしたいって思うんだろうな~」っていう疑問から広げて、「バイト終わったあと、たこ焼き食えんのかな~」とか「そのたこ焼き屋さんの店長ってどんな人なんだろ~」……とか気になっちゃう。

(写真提供:Photo AC)

自分はよく知らないし、経験もしてないことだけど、相手にとってはそれが普通ってこと、いっぱいあるじゃん? そこをどんどん聞いてく感じ。

そうすると相手の情報がどんどん出てくる。「この人ってこういう人なのか!」「こういうのが好きで、こういうのは嫌いなんだ」とかが、だんだんとわかってくる。最初は単なる紙のティーバッグだったのに、だんだん、質問という水によって麦茶が出来上がる……みたいな(笑)。

わかってもらえそうかなあ。その人のコアの部分にはさ、お茶の紙パックみたいにとにかく詰まってるのよ。まだ味が出てないだけ。

でもそれを水に浸すことによって、だんだんじわーっと紙パックに水がしみ込んで、「あ、お茶の味がしてきた、味が明確になってきたぞ!」ってなる。「この紙パック……、ウーロン茶だ!」みたいな感じよ。だから、本当は取っ掛かりが無いってことはない。取っ掛かりを探すのが難しいだけ!