安全入浴するための浴槽準備
●安全入浴のために

いよいよ入浴です。まずは心臓から一番遠い足にかけ湯をします。お湯の温度は39~40℃を目安に。そしてザブーンと一気に浸からずに、ゆっくりと。入浴に関する行動は、すべて「スローモーション」で行いましょう。浴槽の中に低めのいすを用意し、最初に半身浴をしてから肩まで浸かるのがおすすめです。

お湯に浸かると血圧が下がり始めます。これは入浴による健康効果ではありますが、高齢者は血圧が下がることで眠くなったり意識が低下することも。溺死に繋がるため、注意が必要です。入浴前の血圧上昇と入浴中の血圧低下、このジェットコースターを防ぐことが安全な入浴のコツなのです。

長湯予防におすすめなのは「分割浴」。5分お湯に浸かったらいったんお湯から出て、体を洗いながら8分休息、最後に5分温まって出るという手順です。体を洗っている間に自分の好みの温度に追いだきしてもOK。浴室内に時計を用意するとよいでしょう。

お風呂から上がる際は、ふらつきやめまいに注意を。もともと血圧が低めの人は、洗面器に冷水を入れ、手を浸けてから出ましょう。一時的に血圧が上がり、目がスッキリします。

そして湯上がり後もコップ半分~1杯の水を飲むこと。発汗による脱水で血液がドロドロになると、寝ている間に血管が詰まることもあるからです。そして「お風呂から上がったよ」と家族に声をかけましょう。