念願だった一軒家を購入したのは、離婚して6年が過ぎた38歳の時。貯金が1000万円になったのを機に、現金一括払いで買える庭付き中古物件を手に入れたのです。それは、なんと実家の隣! これも何かの縁としか思えませんでした。

購入した当時、庭は荒れ放題で草ぼうぼう。部屋の造りも、今風に変えたいなと思うような古臭いものでした。そこで登場したのが実家の父。離婚しても実家を頼ることのなかった私や孫が、隣に越してくるのが嬉しかったのでしょう。

お風呂場の床の張り替えに始まり、勝手口の階段の補修やブロック塀のリフォームまで、すべてDIYでやってくれたのです。しかもひと部屋増築まで! プロに頼んだ部分は、壁の塗り替えくらいだったと思います。父には感謝の気持ちしかありません。

こうして、子どもたち1人1人に部屋を与えてあげられるようになったし、家族でバーベキューが楽しめる庭も持てた。私も頑張りましたが、子どもたちはそれ以上に頑張ってくれたと思います。

いまや、上の子も23歳になりました。上の3人はすでに働いていて、毎月家に3万円ずつ入れてくれていますから、さすがに私も「シャワーのお湯はチョロチョロ出してね」などといった細かいことは言いません(笑)。そのお金は彼らの将来のために積み立て中。いつか必要になった時に渡すつもりです。

 

お金を生む方法を考える時代になった

私が節約生活をするうえで、家族に協力を仰いできたことは、ざっとこんなことです。

●節約は、必要に迫られてするのではなく、「習慣」にする
●水や電気、ATM手数料など、「ムダに気づくクセ」をつける
●「せいぜい数百円」と思わない。それはお金を捨てていること
●物を捨てる時は、「あと1回」使い道がないか考える
●節約は、メリハリが大事

最後の項目は、節約生活を継続するうえで、実はとても大事なことです。私は気持ちがすさまないよう、お金をパーッと使う日を設けて、家族全員で贅沢するようにしていました。たとえば実家の両親や弟も誘って食べ放題の店に行くとか、旅行に行くとか。人数も多いですから、その日は数万円単位でお金が飛んでいっても気にしません。