じれったい道長とまひろ、「妾でいいもん!」に大きな拍手
ドラマの名場面の映像を見ながら、トークはさらに盛り上がります。
物語の序盤、若かりし日のまひろが映し出されると、登壇者から「若い!」「ものすごく若い!」とツッコミが。「私、このドラマの現場で誕生日ケーキを2回いただいてますからね。若いかもしれない、ほんとに」。何気ないその一言から、吉高さんが2年以上の長きにわたって『光る君へ』に取り組んできたことがわかります。
柱にもたれて二人で月を見上げるシーン(36話)――この撮影は、吉高さんの記憶に鮮明に残っているとか。
二人の距離感をどのくらいにするか、座り位置や立ち位置は、その都度、話し合って決めることが多く、「このときも最初はもっと離れていたけど、『じゃあ、口説いちゃうみたいな感じにしちゃう?』と近づいたんだよね」と柄本さん。そんな掛け合いから、いい作品にしようと切磋琢磨する撮影現場の空気が伝わってきます。
隣にいるのに互いに背を向けている。まひろに話しかけているのに、決して目は合わさない――その演出には、中島由貴さん(チーフ演出)のこだわりが。「見つめ合う関係とはちょっと違うというか……。ズレているほうがあの二人らしいし、かえってドキドキするかなあ、と。だって、見つめ合ったら、終わっちゃうじゃないですか」
視聴者をじらすような演出だったと知った司会の岩槻アナは、「ず~っとすれ違いで、ほんとにじれったいですよね!」と、視聴者目線で発言。「演じる側はじれったくないんですか?」との問いかけに、吉高さんは「もう、じれったいですよ!」と即答。「じれったいよね」と柄本さんも同意すると、「全然、妾でいいもん!ワタシ」と、吉高さんから“本音”が飛び出したのです。
『光る君へ』ファンのモヤモヤを代弁するような一言に、客席からは笑い声と大きな拍手が。記者席にいた私も、思わず拍手してしまったほど。ほんとに妾でよかったですよね。
続く、吉高さんの「道長もまひろも、惚れたハレたがヘタクソなんじゃない?」という核心を突く発言に、柄本さんも「ヘタクソですよ」と頷いたところで、大石さんが参戦。
「道長はず~っと一途で、気持ちをまっすぐ伝えている。でも、まひろが気難しいんですよ。まひろがかわしてしまう。私としては、道長がずっとフラれている、フラれ続けているという気持ちで書いていました」。その言葉に柄本さんは苦笑い。「そうですね、確かに(道長は)フラれてます」。