証券会社が破綻したら、あなたのお金はどうなる?

証券会社は、株式や債券を運用する場所と思っている人もいるかもしれませんが、証券会社も銀行と同じようにお金を預けることができます。そのお金を「預かり金」と言います。銀行預金と違うところは、利息がつかない点です。

では、あなたが、2000万円を証券会社に預けていて、証券会社が破綻してしまったらその2000万円はどうなると思いますか?

正解は、全額返ってきます。証券会社は分別管理制度により「あなたのお金」と「証券会社のお金」を別々で保管することが法律で決まっているので、破綻しても全額返ってくる仕組みになっています。預かり金だけでなく、株式、債券、投資信託なども対象になります。日本では、1997年に大手証券会社の山一証券が破綻したのは有名な話です。

ただし、倒産した証券会社が法律に違反して分別管理をおこなっていなかった場合は、投資者保護基金から1000万円まで補償されるようになっています。

たまに「証券会社が法律違反をしていたらどうするんですか?」とご質問いただくこともありますが、盗難を防ぐために複数の財布に分けておくことまで考えるか、法律違反までを想定するかどうかです。そこまで想定するのであれば、1000万円ごとに証券会社を分けることが選択肢になります。

銀行・証券会社・保険会社にお金を預けた場合、破綻したときの違いを見てきました。金融機関の破綻は予測できません。自分でどうにかできることでもありません。

しかし、備えることはできます。準備をしておくことで、将来「**銀行破綻、**証券破綻、**生命破綻」というニュースを聞いても、安心して過ごすことができます。自分のお金を守ることができます。

金融機関が破綻しても、大切なお金が守られる「安全性」が一番あるのは、証券会社です。

※本稿は、『一度始めたらどんどん貯まる 夫婦貯金 年150万円の法則』(青春出版社)の一部を再編集したものです。


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