モノが減ったら時間、空間、エネルギーは必ず戻ってくる
そして誤解してほしくないのですが、本記事では「寝る前」という限られた時間を効率よく使いましょうと推奨しているのではありません。
コスパ、タイパという言葉があります。と思ったら、スペパ(スペースパフォーマンス)なんて言葉も聞くようになりました。
常に「効率的なこと」がもてはやされています。たしかに早いことに価値はありますが、早さばかりを求めているとおかしなことになります。
早く終わったところで、余った時間にまた何かを詰める。つまり収納と同じです。空間に隙間を作っては詰め込んでいます。余白と余韻と余力がないのです。
みんな、急ぎすぎているんですね。物事をバンと終わらせてしまって、余韻を愉しむという感覚がありません。バンではなく、バーーーーーンという響き、振動がありません。本来、そこに価値があるのに。ムダも寄り道も必要です。
私は先日、夜遅くから片づけを始めました。その時間を持てたことがうれしく、つい寝ずに断捨離してしまいました。時間に余裕があると、こんなに片づけを愉しめるのだと実感したのです。
だとしたら、時間的にもエネルギー的にも余裕がなければ、愉しめるはずがありません。子育てをしながら仕事をし、ごはんを作ってとやっていたら……。それをタイパ、スペパなどと効率で解決しようとすると、余計に追い立てられた気持ちになるでしょう。
だから私は伝えたいのです。
モノが減ったら時間、空間、エネルギーは必ず戻ってきますよ、と。モノがここからなくなれば、空間がリセットされて、すると同時に、自分の頭も気持ちもリセットされる。断捨離はその繰り返しです。
そうしてこそ「今、ここ」を愉しめるようになるのです。