厚生労働省が実施した「令和4年 国民生活基礎調査」で、頻尿の自覚症状がある人の割合(有訴者率)は、人口1000人あたり38.8人だったそう。年齢を重ねると、頻尿や尿もれといった尿トラブルに悩む方が増えてきますが、女性泌尿器科専門医の関口由紀先生によると「50代60代では頻尿や尿もれなどの悩みはあって当たり前」とのこと。そこで今回は、関口先生監修の書籍『「トイレが近い」人のお助けBOOK』から、一部を抜粋してご紹介します。
トイレががまんできないタイプはおもに過活動膀胱が原因
突然、がまんできない強い尿意(尿意切迫感)に襲われ、「トイレに間に合わない!」となってしまうタイプは、おもに過活動膀胱が原因です。トイレに行く途中やトイレに座る前にもれてしまうことがよくあります。
過活動膀胱は、膀胱に尿が少したまっただけで、膀胱が過剰に活動して排尿モードになってしまう状態です。
また、「蛇口から水を出したとき」や「水の流れる音を聞いたとき」、「ドアノブに触ったとき」などに急にトイレに行きたくなるという人も多いもの。
これらも過活動膀胱によるもので、寒冷刺激などをきっかけとした反射で膀胱が過敏に反応して起こると考えられています。