反抗期と思ってもいい

「家族はこうあるべき」という発想に囚われていないかどうか、スピリチュアルな視点で考えていただきたい一方で、そもそも今回のテーマは、もっと単純な見方もできます。それは子どもの反抗期だというとらえ方です。

ついこの間まで学生だった子どもが、社会人になったとたん、「干渉しないで」と言ってくるのは、反抗期の発言と受け取ることもできます。つまり、毒親という言葉を、それほど深刻に受け止める必要はないということです。子どもが成長して、自立するタイミングなのだと思えば、むしろ「干渉しないで」と言い出したのは当然。「自立してくれるのね。どうぞ、どうぞ」と喜んでいいくらいですし、毒親発言も「はいはい、毒親です」と、受け流すくらいでいいのです。

最近は、反抗期がないお子さんもいらっしゃると聞きます。しかし反抗期は成長に必要な過程だと、私は思うのです。反抗期がないとすれば、それは親が子どもを服従させていた可能性もあるのではないでしょうか。今回の出来事も、何度目かの反抗期が来たと思えば、たいしたことではありません。

 

(イラスト◎大野舞)
(イラスト◎大野舞)