たとえばAIやドローンを利用した攻撃も行われていると聞いています。我々人道支援の国際スタッフは、世界中の紛争地帯を見てきていますが、みな口々に「ガザのようなところはほかにない」と言う。それほど特殊な状況です。
テントでの生活も過酷です。冬は最低気温10度以下の寒さで、24年の暮れには新生児の凍死が報じられていました。栄養、衛生状態ともに悪く感染症も蔓延しています。
一方、夏に派遣された時は本当に攻撃が頻繁で、運び込まれる外傷患者が多すぎるため、骨折の固定器具や熱傷で使うガーゼが足りないほどでした。
昨年夏、私のいたナセル病院では患者の80%が爆破による外傷で、そのうち5歳以下が10~20%、5~18歳が約20%。つまり患者の3割から4割が18歳以下の子どもでした。
身体的な被害を受けながら、大人でも耐えがたいレベルの日常的なストレスにずっとさらされ続けているのです。恐怖を思い出してパニック発作を起こし、泣いたり叫んだり、表情を失ったり。そんな様子を見ると、本当に心が痛みました。