なぜ血管が痛みの原因になるのでしょう?

ところで、どうして血管が増えたら痛みが出てしまうのでしょうか?

皆さんは、人間の体にとって血管はなくてはならないものだと学校で教わったはずです。血管は人体を構成する細胞に酸素や栄養分を供給したり、二酸化炭素や老廃物を回収、排泄したりするために大変重要な器官です。

『こんなに痛いのにどうして「なんでもない」と医者に言われてしまうのでしょうか』(著:遠藤健司、奥野祐次/ワニブックス)

しかし、それは私たちがお母さんのお腹の中で体ができ上がっていく過程でできる、きれいな整理された「正常な血管」についての解説です。

私たちが大人になり、年齢を重ねたあとに生じる血管は、実は赤ん坊のときにできるきれいな血管とは違って、構造もいびつで役割もしっかり担うことができず、むしろ周囲に水分や炎症細胞を漏れ出したりするトラブルを起こしてしまう血管なのです。

このトラブルを起こしてしまう血管が、たくさんできてしまうとよけいに炎症を悪化させます。そのため、このような血管は減らしておいたほうがいいのです。