「無形資産」としての新しい風
寿命が延びれば、働く必要が生じて、お金と仕事が懸案事項となります。
しかし、先に紹介したロンドン・ビジネススク―ル教授のリンダ・グラットンとアンドリュー・スコットは、「お金と仕事の面だけを見ていては、人間の本質を無視することになる。
長寿がもたらす恩恵は、基本的にはもっと目に見えないものだ」(『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』)と言い、それらを「無形資産」と言っています。「無形資産」として、次の3つを挙げています。
「1:1つ目は生産性資産。人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ要素のことだ。スキルと知識が主たる構成要素であることは言うまでもないが、ほかにもさまざまな要素が含まれる。
2:2つ目は活力資産。大雑把に言うと、肉体的・精神的な健康と幸福のことだ。健康、友人関係、パートナーやその他の家族との良好な関係などが該当する。(後略)
3:最後は変身資産。100年ライフを生きる人たちは、その過程で大きな変化を経験し、多くの変身を遂げることになる。そのために必要な資産が変身資産だ。自分についてよく知っていること、多様性に富んだ人的ネットワークをもっていること、新しい経験に対して開かれた姿勢をもっていることなどが含まれる。(後略)」