自分の気持ちに気付いた蔦重だったが

蔦重のつくった細見の反響もあって、吉原一の花魁となった瀬川は、盲目の大富豪・鳥山検校から身請けを申し込まれます。

その話を知った蔦重は初めて瀬川への恋心を自覚。瀬川に「俺がお前を幸せにしてえの」などと本心を伝えると、年季明けに一緒になることを約束します。

対する瀬川は涙ながらに「心変わりなんてしないだろうね!」と蔦重の胸倉を掴んで詰め寄りますが、蔦重は「あたりめえだろうがよ! おりゃ自分の気持ちに気付くまでに20年かかってんだぞ。心変わりなんかできっかよ」とあらためて想いを伝えるのでした。

その後、瀬川は「もっと価値を高めるため」といった理由をでっちあげて、松葉屋の主人・半左衛門と女将・いねに身請け話を断りたいと伝えます。

一旦はその話に納得したようにみえたいねでしたが、瀬川にマブが出来ていて、その相手が蔦重では、というところまで見抜いており、「お定め破り」となる二人の仲を引き裂くべく画策し始めます。