新しいものを採り入れる

そういう意味では私はそのちょうど真ん中を歩んでいると言えそうだ。必要があれば新しいものを積極的に採り入れることにしている。

たとえばすでに地中レーダー探査は考古学調査のデフォルトとなってしまっている感があるが、それ以外にも三次元デジタル測量やVR(Virtual Reality : 仮想現実)の専門家たちと研究することが近年目に見えて多くなった。

『考古学者だけど、発掘が出来ません。 多忙すぎる日常』(著:青山和夫、大城道則、角道亮介/ポプラ社)

前者などはCTスキャンのように好きなところで好きな角度で内部を輪切りにして見ることができたりするのだ。たとえばクフ王の大ピラミッドを斜めに切ったり、縦に切ったり、横に切ったり、底から見たりできるのである。

しかも専用のソフト(たいてい高価なのだが……)と比較的高性能のパソコンさえあれば、世界中のどこからでもパソコンの画面で作業ができるのだ。またVRやAR(Augmented Reality : 拡張現実)などはすでに映画やゲームの世界をはじめとして一般社会に氾濫しており、十分に社会のなかに浸透している。