人生100年時代、お金の寿命も伸ばすことが必要に

医療の発展によって人間の寿命は伸びています。また、健康寿命も伸びています。1998年と2016年の体力テストを比べると、2016年の70〜74歳の体力テストの合計点は、1998年の65〜69歳の体力テストの合計点を上回っています。つまり、実際の年齢よりも元気になっているのです*1。

この結果、かつては、「定年まで勤め上げれば、国と企業が老後の面倒をみてくれる」というモデルでの「老後」が比較的短い期間であったのに対し、現在は、「老後」それ自体が伸びていっています(厳密には、年齢を重ねても元気なままの方が増えています)。

寿命が伸び、老後が長くなるのに合わせて、それを支える資産の寿命を伸ばしていくことが必要になってきます。働きながら資産運用を行って資産の額全体を増やし、退職してからも資産運用を続けることで、長い期間、資産を増やしていくことができます。

「人生100年時代」と言われるようになり、今後、健康寿命はさらに伸びていく可能性もあります。このことも、働きながら資産運用をしていくことが大切な時代になった大きな理由の一つです。何歳までお金が必要になるのかは誰にもわからないからこそ、資産運用を続けて、お金の心配を減らすことが重要です。

*1 内閣府「平成30年版高齢社会白書」

 

※本稿は、『新しいNISA投資の思考法 お金の悩みから解放される 正しい「長期・積立・分散」のはじめ方』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。


新しいNISA投資の思考法 お金の悩みから解放される 正しい「長期・積立・分散」のはじめ方』(著:柴山和久/ダイヤモンド社)

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