朝7時前の大きな仕事

車から見える日の出
きれいな朝日

今日も野球だ。
家を出るまでスピード命で支度した母の化粧、眉とチークの濃さがおかしなことになっていても、どうか見逃してほしい。
信号はまだ点滅信号。
日の出前なので外は真っ暗だけれど、ある時間から東に向かって走らせる車の前に、強烈な目潰し朝陽が顔を出す。後ろで爆睡している息子をデッカい声で起こして、どんなリゾート地にも劣らない日の出の美しさを訴える。
目的地は野球場だけれど、大事な試合の朝なんだけれど、その美しさにはいつも心を奪われてしまう。そしてちょっと、祈る。

「今日、勝てますように。」

ふひゅう〜。
「運転、お疲れ様でした」と朗らかにナビ音声が労ってくれて、私は朝7時前に1つ大きな仕事を終えるのです。

朝は苦手なんだけれど、こんな朝を毎週迎えられている今のワタシは、きっと幸せなんだ。

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