世界的に医薬品供給不足

加えて、同時期から、原材料価格の高騰などの状況もあり、世界的に医薬品供給不足が問題となっていました。そうした状況も重なり、国内での医薬品供給が安定しない状況が続いています。

日本製薬団体連合会の調査では2024年の年間を通して全医薬品の2割前後の約3000品目が「限定出荷」「供給停止」など入手しづらい状況が続いていることが報告されています※3 。

筆者も医師として外来をやっている中で、「**薬の在庫がないので、他の薬に変更してもらえませんか」と薬局から連絡が来る機会をここ数年で度々経験するようになっています。このような状況を招いた薬価制度のあり方について、日本製薬工業協会(製薬協)などが見直しを求めていました※4 。

また、こうした流れを受け、国民民主党と立憲民主党は薬価改定を2年に1度に戻すことを盛り込んだ議員立法を提出するなどの動きもみられていました※5 。