何歳からでも聞こえはよくなる
耳のケアの第一歩は、温めることから。「耳が冷えているなと思ったら、温かい手で耳全体を包み込んだり、外出時に帽子や耳当てを着けるとよいでしょう。こめかみには耳につながる太い血管が通っているため、こめかみを中心に頭皮をもむのもおすすめです」
鼓膜の働きを改善する方法として、耳鼻咽喉科では、鼓膜を内側と外側から振動させるという治療を行います。
「鼻から空気を送ったり、耳から専用の器具を入れたりするのですが、週に2、3回の通院が必要となるため、ここで紹介したいのが『あくび耳抜き法』です。続ければ1ヵ月ほどで聞こえに改善が見られ、テレビのボリュームも下げられるはず。自宅でできて、治療と同じような効果が得られます」
耳の使い過ぎでも難聴が進みます。「テレビやラジオの音量は小さめを心がけ、視聴は3時間以内にとどめて。イヤホンは耳を密封して空気を通さないため、使うなら骨伝導ヘッドホンなど、耳をふさがないタイプをおすすめします。鼻炎など鼻の病気がある場合も聞こえが悪くなるので、耳鼻科で治療してください」
難聴が進むと、家族や周囲の人とのコミュニケーションが難しくなったり、家電の電子音、調理時の煮炊きや油はねの音が聞こえないなどの不都合も出てきます。その場合は、補聴器の使用も検討しましょう。
具体的な耳のセルフケア法は、次回から紹介します。