新しい景色が見えたのは私の方で

学校から帰ってきた息子に早速伝えると、涙をポロポロ流しながら「いやだ。おちゃぷー(私のことをこう呼ぶのです)と一緒に行く」と言いました。うんうん。そうだね。これは想定内です。ところが、次のセリフは想定外でした。

「それなら、週に一回ゲームをやめる。それで執着してないことを証明する。だから学校はおちゃぷーと一緒に行きたい」

深呼吸、深呼吸。(写真:『キドアイラク譚』より)

迷いなくそう言った息子の表情を見て、新しい景色が見えたのは私の方でした。

大人の凝り固まった価値観の物差しで、息子のことを測っていたのではないか。「もう4年生だから」「周りがみんなそうしているから」