片付かない家の、大きな共通点
片付けられていない家には、大きな共通点があります。それは、家族間、夫婦間の会話がないのです。夫婦仲が離婚寸前まで破綻していなかったとしても、夫婦間の会話、とくに片付けに関する会話をしていません。
片付けに関する会話とは、「一緒に暮らしているこの場所をどうする?」と話し合うもの。片付けを個人の問題でなく、家族全員に関わることとして話をすることです。
オンラインで片付けサポートをした、あるお客様の話です。その日は、ご家族みんながすごすリビングとダイニングを片付けました。ダイニングテーブルの片付けをしてもらっていたときのこと。テーブルの上に何かモノが置かれているのが画面越しに見えたので、お客様に尋ねました。
「テーブルの上に置いてあるモノは、何ですか?」
「これは、主人のモノです」
「そうなのですね。それをどこに置いたらいいか、ご主人に確認することはできますか?」
「いや……なんか、聞きづらいです。聞くと怒られます」
お客様とのやり取りで、ご夫婦仲があまり良くないのかも? 会話が成り立たないのかも? と何となく推測できますよね。「これをどこに片付ける?」という「ふつうの会話」ができないのです。
片付かないことが、夫婦仲を悪化させる一番の原因とは限らないでしょう。しかし、片付いていない家は、たいてい片付けについての会話をしていません。家族でその「ふつうの会話」ができていないケースが多いです。