重三はわっちにとって光でありんした
対してうつむきながらも、覚悟を決めた表情をする瀬以。
「そう。仰せのとおりでござりんす」と答えると、そこからは女郎時代に使っていた、いわゆる<花魁言葉>へと変わります。
「重三は…。わっちにとって光でありんした。あの男がおるならば吉原に売られたことも悪いことばかりではない。一つだけはいいことがあった。…そう思わせてくれた男でございんした。重三を斬ろうが、わっちを斬ろうが、その過去を変えることはできんせん!」
と目の前で言い放つ瀬以に対し、鳥山は言葉を失います。