「攻めの防犯」

受話器を取ってからどうするか。

これが、これからの固定電話での特殊詐欺対策です。私はこのスタイルを、「攻めの防犯」と呼んでいます。

面識のない相手からの電話に対して、いますぐできるのが、会話をしていてお金を要求されたり、教わった詐欺の手口の会話であることがわかったら、“ガチャ切り”することです。

「あれっ?」と思ったら何も言わずにガチャ切りしてください。「相手に失礼かな……」なんて考える必要はありません。失礼なことをしているのは、詐欺グループの可能性がある相手のほうです。

会話ができなくなれば、相手はもう何もできません。それどころか、「詐欺だとバレている」と思って、二度と電話をかけてこなくなります。

「詐欺じゃない電話をガチャ切りしてしまうかも」と心配かもしれませんが、もし詐欺でないのであれば、電話が切れたらもう一度かけ直してくるので心配いりません。

ガチャ切りは、「詐欺だと気づいていますよ」と相手を威嚇するようなもの。防犯対策がしっかりしている家だとアピールすることができます。

※本稿は、『闇バイト強盗、特殊詐欺、盗難から身を守る いますぐ防犯』(アスコム)の一部を再編集したものです。


闇バイト強盗、特殊詐欺、盗難から身を守る いますぐ防犯』(著:佐々木成三/アスコム)

最近は、犯罪者の傾向も昔とは違います。

戸締りをしっかりすれば、犯罪に逢わないという考えは古いのです。

新しい犯罪に対処するための、新しい知識が必要です。