診察室ではよそ行きの顔に…

先生 自宅では傍若無人にふるまう患者さんも、診察室ではよそ行きの顔になって、たいてい大人しくなっちゃいますしね。だから、患者さんが怒っているところを医師が見ようと思っても、なかなか見られないわけです。

この点、動画で患者さんが怒っているところを見せてもらえれば、「この方は、誰が見てもギョッとするぐらい激しい怒りを表しているから、血管性の認知症の可能性が高いな」とわかります。

『認知症は決断が10割』(著:長谷川嘉哉/かんき出版)

あるいは、アルツハイマーの方の場合、初期はそうでもなくても、中等度ぐらいまで進行すると激高しやすくなることがあるんですね。

なので、アルツハイマーの方が、激高しているところを見せてもらえれば、「ちょっと進行してきたな」ということがわかるわけです。