自分を癒すため 自分の取り置いてきた問題を解決する
30代の終わり頃、機会があって、催眠療法を受けたことがありました。セッションを通じて、幼い頃辛かった気持ちや我慢していた感情が、ワッと溢れ出しました。「ああ私はこんなに悲しかったんだ。たくさん我慢してきたんだ」ということを改めて知りました。
それ以降、心理学に興味を持ち、日本でまず資格を取ることに。心理療法で、苦しみから抜け出す術を学んだ私は、この方法を多くの人にシェアしたいと心から思い、セラピストとして開業しました。その後、さらに学びを深めていったことで、バーバラ・ブレナンというアメリカ人の女性科学者にたどりついたのです。彼女が所属する専門大学が、カリフォルニア、マイアミにあって、ヒーリングを科学的に学べるところでした。そこで、意を決して4年間現地の大学に通うことに。
エネルギー・ヒーリングと心理学の専門的な学びは、本当に素晴らしくて、その体験が今の私を形作ったと言っても過言ではありません。その4年間は、毎日が、自分の中にあるものの考え方や、防衛的な心の反応など、まず自分の中に取り置いた問題を解決するための、変容の時間となりました。もしも自分の中に未解決問題があったり、防衛的な態度をとる習慣があったりすると、問題を抱えてやってきた、クライアントに寄り添うどころか傷つけることになってしまうからです。
だからまずは、自分の中の未解決問題と正面から取り組むことが、この大学での課題となりました。幼少期の心の傷と日々、向き合うという作業は本当に辛かった。毎日泣き腫らした顔で教室に通っていました。
ある授業でのことです。確か、授業で、理不尽な差別みたいなことを取り扱った日があったんですね。私の記憶の中にある、ある問題と重なり、感情が怒りで溢れかえっていると、それをみていた先生が、「永子(EPOさんの本名)、全てその気持ちを吐き出しなさい。そして、その感情を、私にぶつけてきなさい。」と言ってくれたんです。先生は胸の前にマットを持って立っていて、私はそこに唸り声をあげて全身でオオ〜と声を上げながら、飛び込んでいきました。すると先生が私の力を受け止めきれず倒れそうになったので、他の生徒5、6人が先生の背中を支えようとしました。私の中から、ものすごい力が溢れ出すのを感じました。
それでも泣きながら、向かっていく私の力を先生が止めることはできなくて、先生の背中を支えていた同級生ごと、私は、彼らを後ろに押し倒してしまったんです。すごい力ですよね。先生は「永子、わかった?どんなにあなたのお母さんが、あなたのパワーをコントロールしたり、奪ったりしても、あなたは、これだけの強い力を持ってるの。忘れないでね。」と言われたのを覚えています。とにかく、ダイナミックで、繊細で、愛に溢れた素晴らしい学校でした。