<心を整理するためのワーク1>『悲しみの1行日記』

話す人がいない、もしくは話したくないという人は、「悲しみの1行日記」を書いたり、故人の思い出の品を整理する「思い出ボックス」を作るワークも効果的です。

1行日記を書いていると、自分の悲しみを言語化できるだけでなく、日々の生活の中で、時間とともに自分の気持ちがどのように変化しているかにも気づけます。

「思い出ボックス」のいいところは、箱に蓋をすることで、気持ちの切り替えができること。箱の中に入れた亡き人の思い出の品は、もちろん好きなときに中を見たり取り出したりして構いません。このボックスを作ることは、大切な記憶を思い返し、亡き人への感情を整理するきっかけになるでしょう。

また、亡き人への手紙を書くこともひとつの方法です。私が長を務める研究センターでは、「亡き人との往復書簡を書く」ワークに力を入れています。

生前、故人に伝えられなかった自分の気持ちを手紙にしたため、それに対して故人はどんな返信をくれるか想像して書くことで、故人への入り混じった感情を解きほぐしてくれる効果があるのです。