「努力の意識なくできる何か」を見つける

では、どう変えたらいいのか。

繰り返しになりますが、疲れを感じずにできることを見つけて、そこに一心不乱に突き進む。これが結果的に努力になると、そう考えてみるのです。

『悩み続けてきた「僕」から君たちへ ーー社会人1年生に伝えたい成長と成功の本質』(著:齋藤孝/祥伝社)

たとえば、僕はこれまで1万冊以上の本を読んできましたが、読書を努力だと感じたことは一度もありません。周りからは「努力をしている」ように見えるのでしょう。でも、本を読んで疲れたことなど一度もないですから、努力という感覚は一切なし。

ニーチェなんて、「読書する怠け者を憎む」とさえ言っています。まあ、読書はそのくらい、簡単な人にとっては簡単なもので、努力どころか怠けていることになる。このように、努力というものは当人次第というところが多分にあるものなのですね。

ですから、「頑張って努力しなければ」と考える前に、気づけばついやっちゃう、やらずにはいられない。そんな「努力の意識なくできる何か」を見つけて、仕事につなげていくのが一番なのです。