「もし仕事が決まったら……」

家は賃貸です。マンション持ってたんですけど、生活が厳しくなって手放しました。コロナが流行るちょっと前ですね。いまはその部屋を借りて住んでいる状態です。家を売ればある程度まとまったお金が入ってくると思ってたんですけど、思ったような値段では売れなかったですね。住むのに便利でいい場所なんですけどね。

家内もいまは働いていません。実は、認知症が進んじゃってね。家でずっと私がみてきたんだけど、もう限界なんです。私がそばにいないと探しまくるんで、何もできないで、付きっ切りの生活です。

『聞くのがこわい年金の話 ─ 年金、いくらですか?』(著:梅子の年金トーク!/興陽館)

明日の面接が決まってくれたら、家内を施設に預けて働くことができます。認知症もレベル4だから、私ひとりでみるのはきつい時期に入ってるんです。もし仕事が決まったら、いま、ショートステイをお願いしているところでみてもらいたいと考えています。

明日の面接は警備の仕事です。もう80歳ですからね。そんな仕事しかないですよ。最初は絵の技術を生かした仕事を探したりしたけど、もうね。AI(人工知能)なんかもありますしね。仕事を奪われるじゃないですけど、なくなっていく職種って多いんじゃないですか。

ろくな政治家がいない国だけど、福祉は頑張ってもらってると思っています。それはありがたいです。上を見ればキリがないですしね。