大相撲の番付は実にうまくできている

とはいえ、平幕力士が横綱に対して10回に1回勝てるかどうかわかりません。しかしそこに少しでも「番狂わせ」の可能性があれば、対戦は意味を持ってきます。そのためには、誰と誰を対戦させたら面白いのか、取組を決めるための材料が必要なのです。

それが番付です。力士の立場で言えば、番付がなくても勝利を目指すことに変わりはありません。しかし、番付によって報酬や待遇も異なりますから、目標や夢を抱くためには、番付は恰好の標的といえます。

(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

大相撲の番付は実にうまくできています。横綱になるためには、大関の地位で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績が必要とされます。簡単ではありません。それだけに、一度横綱に昇進すれば降格することはありません。

ただ、別格の地位ですから横綱に相応しい相撲が取れなくなれば引退するしかありません。退き際は本人次第です。