安易に答えを出さないほうがいい
Bを選んだ方は、居心地の悪さに耐え続けるぐらいなら、生活を切り詰めてでもひとり暮らしに戻ったほうがいいと考えたのかもしれません。ただその場合、病気になったり、いよいよ金銭的に厳しくなったりしても、息子には頼れないと腹をくくるべき。息子夫婦の気持ちを無下にして、自ら同居を解消したのです。この期に及んでサポートをお願いするのはあまりに都合が良すぎるというもの。つまり、同居をするのも、解消するのも、かなりの覚悟が必要なのです。
おとぎ話なら、年老いた親と息子夫婦が同居をしたところで「めでたし、めでたし」のハッピーエンドになるでしょうけれど、現実はそうはいきません。人生はその先も続きます。もし今、子どもから同居を提案されている読者の方がいらっしゃるなら、それがどんなに優しいわが子やそのパートナーとであっても、安易に答えを出さないほうがいいでしょう。「ありがとうね」と感謝しつつ、健康に気をつけながらできるだけ、ひとり暮らしを続けることをおすすめします。そのためにも、働けるうちは働き、将来のためのお金を貯めておきましょう。高齢になっても、「孤高が一番だ」ということを忘れないでください。