『恋は闇』(写真提供:日本テレビ)

<前回のあらすじ>

【ホルスの目殺人事件】の新たな犯行が予測された5月5日、犯人らしき人物に襲われた万琴は九死に一生を得るが、その目と鼻の先のマンションで40代女性の遺体が発見された。

現場の様子や犯行の手口から、警察は【ホルスの目殺人事件】の5人目の被害者と断定。さらに、万琴の傷口から検出された別の女性のDNAと、5人目の被害者のDNAが一致。万琴を襲った人物が【ホルスの目殺人事件】の犯人であると確定する――。

犯人の唯一の目撃者となった万琴のスクープ映像は世間の注目を集め、総合演出の野田(田中哲司さん)は「うちの独占スクープだ!」と意気揚々。

警察は犯人の凶器と手袋を特定するが、週刊新流に『「ホルスの目」新展開!凶器、手袋、スニーカーを特定!』の見出しが躍り、捜査本部は騒然!

またしても浩暉が情報をすっぱ抜いたのだ。なぜ警察発表前の情報が分かるのか……記事を読んだ正聖(白洲迅さん)は、浩暉への疑念をますます強める。

現場近くの防犯カメラ映像や目撃情報から、警察は浩暉の父・設楽貫路(萩原聖人さん)の犯行で間違いないとみて、その行方を捜索。そんな中、司法解剖により、5人目の被害者の腕から注射痕が見つかった。

さらに、過去4件の被害者の腕にも注射痕を隠すような傷があったことが判明し、鑑識の松岡(浜野謙太さん)は、犯人が血を抜いて戦利品として持ち帰っている可能性を指摘。

それを聞いた正聖は、以前、浩暉のアパートで見つけた注射器の配達票を刑事部長らに示し、今回の連続殺人事件も10年前の設楽久美子殺害事件も犯人は浩暉だと主張。しかし、今さら10年前の貫路の冤罪を認めるわけにいかない上層部は聞く耳を持たず……。

そして万琴のもとに差出人不明の封書が届く。封書の中には、10年前の浩暉の免許証のデータと、『立川市女性弁護士 刺殺事件』の捜査資料が入っていた。

一方、向葵(森田望智さん)の勤務先の病院には、なぜか変装した浩暉の姿が。2人で話す浩暉と向葵。向葵は、事件被害者としての思いを吐露する。「一度負った傷は癒えない、加害者も自分の犯した罪に追われて生きていけばいい……」と。

向葵の先輩看護師・透子(小林涼子さん)と浩暉が昔付き合っていたことを知った万琴は、透子から浩暉の《ヤバい過去》を聞かされる…。

10年以上前、浩暉は病院で警備員のアルバイトをしていた。新人だった透子は、家で採血の練習をする時、よく浩暉に練習台になってもらっていた。するとそのうち浩暉も「やってみたい」と言い出し、何度も血を抜かれたという。おかげで腕がアザだらけになったと言う透子は、万琴に「沼ると危険かもよ?」と忠告。万琴は、心配そうな向葵に、「このこと誰にも言わないで、正聖には特に」とお願いする。

透子の話から万琴は、警備員を辞めた後に浩暉が働いていたホストクラブを訪ね、当時の浩暉を知る人たちから話を聞く。店長は浩暉を「金の亡者だった」と言い、当時の女性客は浩暉から「血ちょうだい」と採血キットまで取り出して頼まれ、ゾッとしたと証言する……。

浩暉の過去を知れば知るほど不安になる万琴は、免許証データの住所をもとに浩暉のアパートへ向かい、浩暉がいないのを見計らって部屋に侵入。そこで見つけたものは――。

そして、驚く万琴の前に、見知らぬ女性(齋藤飛鳥さん)が無表情であらわれて――!?