友人の娘とうちの息子の体験格差
先日の「体験格差」がテーマの回でもギクっとさせられた。
エリート官僚の中谷さんが「子どもの将来は、どれだけたくさんの体験をさせてあげられるかにかかっている」といって1歳の娘に英語やピアノなど、どんどん習い事を体験させている。対して詩穂は、専業主婦の自分と2人きりでいることが娘の体験する機会を奪っているのではないかと悩むのだ。
私は息子たちに十分な体験をさせてあげられているだろうか?
独身時代にバイト先で知り合った友人のM子は、娘2人に3歳の頃からバレエを習わせている。現在6歳と10歳の娘たちは、そのバレエ教室の中でも優秀なクラスに在籍している。
高級住宅街に住み、娘たちの学校は、学校行事に夫がいないと「ご主人はどちらに海外出張ですか?」なんて尋ねられるようなハイクラスな私立学校。バレエの無い休日にはオートドライブ機能のついた高級車でディズニーやUSJに必ず連れていくそうだ。
自宅へ遊びに行った際、彼女たちが高級ブラシでツヤツヤな髪を梳かしながら大人のような口調で韓流アイドルについて話しているのを見て驚いた。
これは敵わない。こんなに良い環境や体験を与えられた彼女たちは、将来どんな大人に育つのだろうか? 近所の公立中学校に通い、家では動画を観てダラダラし、中学生になってもいまだに「うんこ!」などと言って笑い合っているうちの息子たちとは体験格差がありすぎる。
M子は言う。
「子どもにはどんどん体験させないと。可能性を見つけてあげなきゃ。私、自分があんまり親にしてもらえなかったから、娘にはできるだけのことをしてあげたいんだよね」
裕福な家庭に生まれてしっかりお嬢様なあんたが、それ以上何をしてもらいたかったんだ? と思ったが、他の部分には同感だった。