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商業施設などが多く建ち並ぶ東京の人気観光スポット「お台場」。その名前の由来が“砲台”を設置していたことから来ているという話は有名ですが、「何区にあるの?」と聞かれると考え込んでしまう人も少なくないかもしれません。

お台場は3区にまたがっている

実はお台場は1つの区にあるのではなく、江東区・品川区・港区の3区にまたがっています。江戸時代に黒船来航から江戸の町を守るため、もともとは11カ所の「台場」が作られる予定でした。しかし未完成の台場が2つと、未着手の台場が4つあり、11カ所のうちで完成したのは5つだけ。途中で「御殿山下台場」も加えられ、最終的には6つの台場が完成しています。

明治時代に入ると台場は陸軍が管轄するようになりましたが、必要性がなくなったので現在の港区にあたる「東京府芝区」の所属になりました。

その後、台場周辺が次々に埋め立てられ、1979年には現在のお台場の地形が完成。しかし、当時この場所は「13号埋立地」と呼ばれ、どの区にも属していませんでした。

将来的に利用価値が高いと見込まれたことから、大田区・江東区・品川区・中央区・港区の5区がこの土地の帰属を主張し、それぞれが一歩も譲らない状況となったのです。