井上さんの夫がデジカメとパソコン、プリンターを駆使して作成した 「猫マンガ」。松太郎とつぶ子との楽しい日々が詰まっている

 

猫がいない生活のほうが気楽だけど

松はつぶがいなくなって、しばらくはうろうろ探していましたが、今はすっかり慣れたようです。以前よりさらに甘えん坊になりました。夜は私たちのダブルベッドで、夫と私の間に入り、川の字で寝ています。

私の肩にふわふわしたものが触れると愛おしさが募り、「本当にかわいいねえ」と、何度も言ってしまいます。この間も、ビートルズの「イエスタデイ」の節回しで、「♪松太郎~なんでそんなに、かわいいの~」と作詞して、感情のままに歌っていました。(笑)

松ももう20歳ですから、別れの時はそう遠くはないはずです。猫は高齢になると腎臓を悪くする場合が多いけれど、最近はいい薬ができて、早めに対処すれば30歳くらいまで生きる可能性があるのだとか。それでもあと10年ですから、今は一瞬一瞬が大事です。

本当は、猫がいない生活のほうが気楽です。夫婦2人でなかなか旅をすることもできないし、心配しなくてはいけない存在がいるということは、やはりストレスがかかるわけですから。それでもやっぱり、いてくれたほうがいい。

もし、松太郎がいなくなってしまったら──寂しくて新しい子を迎えたいと思うかもしれませんが、私は今年59歳で、夫は私より10歳上。決して若くないので、ちょっと厳しいかもしれません。最後に手放さなくてはいけないことになったら、絶対にイヤなので。だからこそ松太郎には、長生きしてもらわないと。毎日のように「長生きしてね」と言い聞かせています。