先生の金銭感覚

ある時、先生の金銭感覚について、私に楽しそうにこう言った。

「うちの人はね、学生時代から、翌月の生活ができるぐらいのお金を必ず手元に残していたの。私は反対に、明日(給料日)はお金が入るからと買い物をしていたわ」

『やなせたかし先生のしっぽ: やなせ夫妻のとっておき話』(著:越尾正子/小学館)

別の機会に、やなせ先生自身からも全く同じ話を聞かされた。

「オレは気が小さいだろう、翌月の生活費分ぐらいは必ず残していた」