(イラスト:高橋マサエ)

また、突然訪問してくるパターンもあります。あるひとり暮らしのシニア男性は、分電盤を勝手に点検されたうえ、「このままだと火事の恐れがあるので、修理・交換が必要です」と言われ、約60万円を支払ってしまったそう。しかも、後日同じ業者から電話で、今度は床下の修繕費として200万円超の見積もりを出されたのだとか。

この時は、一度目の話を聞いて訝しんだお子さんが断ったのでことなきを得ましたが、一度払ってしまうと、何度も狙われます。約束がない業者は絶対に家にあげず、インターホンで「定期的に点検してもらっているので必要ありません」と断りましょう。

さらに、「悪質出張買い取り」にも注意が必要です。不用品を処分する際、出張買い取りをお願いすることもあるでしょう。ですが、個人情報を悪質業者に流され、強盗事件に発展したケースも。

着物や宝石の買い取りをお願いした女性が、「まだあるけれど今日はこれだけでいいわ」と話したところ、「この家にはまだまだ金目のものがあるんだな」と考えた業者の男が強盗に入った事件もありました。

こうした危険を避けるため、買い取りはできるだけお店に持ち込みましょう。どうしても難しい場合は、よく名前を聞くような大手の業者に依頼するのが無難です。

高価なアクセサリーや時計などは相手の前で出し入れせず、どこにしまっているのか知られないようにすることをおすすめします。