新紙幣、万博……大きなイベントに便乗
「SNS型投資詐欺」も、いまだに被害者が出ています。インターネット上に有名人をかたった投資広告を出したり、「必ず儲かる方法を教えます」などとメッセージを送ったりして、架空の投資話で出資金や手数料をし取る手口です。
老後に不安を感じ、資産を増やそうと考える世代は、「あなただけに教えます」「今だけのチャンスです」といった甘い文句に弱いもの。老後資金をそっくり失いかねないので、くれぐれも注意してください。
SNSを利用した詐欺の中でも、恋愛感情につけ込むのが「SNS型ロマンス詐欺」です。SNSやマッチングアプリを通して仲良くなった相手が、「ふたりの将来のために」「結婚資金が必要」と投資を勧め、お金を振り込ませる。
利益が出たように見せかけて安心させますが、もちろんすべて嘘です。引き出そうとすると、「手数料がかかる」「税金を払う必要がある」とさまざまな名目で送金を要求され、繰り返し騙し取られることになります。
SNSで交友関係を広げるのは決して悪いことではありませんが、甘い言葉やお金の話が出た時点で、きっぱり連絡を絶つこと。また、SNSに本名や住所を登録しない、仮に登録した場合でも公開範囲を友人に限定する、などの策を講じることが重要です。
こうした特殊詐欺の事例は、まだまだあります。特に気をつけてほしいのが、時流に合わせた詐欺です。例えば確定申告の時期になれば、「還付金があるので銀行のATMで手続きをしてください」。
新紙幣の発行となれば「旧紙幣は使えなくなるので、回収して新紙幣と交換します」などと便乗する。大阪・関西万博の偽サイトも確認されています。注目が集まるイベントがある時は、詐欺師にとって絶好のチャンスなのです。
犯罪者はあの手この手であなたを騙そうとします。特に『婦人公論』読者の皆さんは、人の話を最後まで聴く真面目な方、素直で信じやすい方が多いように見受けられるので要注意。
「警察・お金・息子/娘」は特殊詐欺の3大キーワードだと認識し、ATMに誘導されたり、第三者がお金を受け取りに来たりしても応じないようにしましょう。