「私のコミュニティ作りの目指すところは、子どもから高齢者、障害を持った人まで、さまざまな価値観を持つ多世代の人が、互いの生活を尊重しながら支え合って暮らせる場所です。
事業を始めた頃は高齢化社会が問題となり始めていて、まずは高齢者住宅からスタートしましたが、もともと私はいろいろな人がつながる《まち》を作りたかったんです」
そんな思いで現在取り組んでいる最新のコミュニティが、「那須まちづくり広場」(以下、「広場」)だという。今年1月には第2期サ高住の増築が完了し、81戸となった。
「60歳から入居可能ですが、最近は50代の方も含めて、全国から見学にいらっしゃいます。入居の相談に来るのは、お一人様をはじめ、夫婦や親子、介護サービスを受けたい親族がいる人、終の棲家を探している人などさまざま。
皆さんおっしゃるのは、やはり老後の不安とお金、孤立の問題です。介護、認知症、最期の看取りまで、家族がいても、将来一人になって体が動かなくなったら誰が助けてくれるのか、孤独で寂しいときはどうすればいいのか、と――」

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