素直に助けを借りる

今日できたことが、明日も同じようにできるとは限りません。人の力を借りずに自力で頑張りたいという気持ちは立派ですが、人は一人で生きられるものではありません。助けたり、助けられたりしながら生きているのです。

そう考えると、民生委員はもちろん、近所の人の助けに対して、「大丈夫ですから」と断らず、「ありがとうございます」と素直に助けを借りたほうが賢明でしょう。

もし、本当に「いまは必要がない」のなら、「ありがとうございます。でも、いまはなんとか大丈夫です。ただ、困ったときには、ぜひ力を貸してください。そのときはよろしくお願いします」と言っておけばいいのです。

「けっこうです」と突っぱねてしまうと、本当に困ったことがあっても、「いまさら助けてほしいなんて言いにくい」となりがちです。

年をとったら周囲の人の力を借りるのも「シニアらしい知恵」なのです。

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