今田美桜の土佐弁は100点
<西村さんは週に4日ほど撮影に立ち会い、常に演者に寄り添う。芝居を見て、演者の気持ちを盛り上げサポートに回ることも>
お友達みたいな感じでコミュニケーションをとっています。先生みたいになっちゃうと、相手が固くなって委縮してしまう。高知県の方に怒られるかもしれないけれど、「47分の1しか知らないんだから間違えていいんだよ」と演者に伝えています。「大丈夫、大丈夫」と伝えるとみんな楽になるので、遊びながら教えるような感覚ですね。
大事な感情を演じるシーンでは、方言よりも感情のほうを大切にするべきだと考えています。方言にとらわれて芝居が小さくなるより、お芝居に乗せる感情が素晴らしいほうがいい。そこで方言がちょっと違っても誰も怒りません。
演者がせりふに困ったときには、負担を軽くしてあげたいので、人にもよりますが、なるべくそばにいるようにしています。河合優実ちゃんなんかは「ずっといてくれるから安心だ」と言ってくれました。
<主演の今田美桜さんは「たっすいがはいかん!(弱々しいのはだめ)」、驚きの表現「たまるか~」など土佐弁での名せりふが多い>
今田さんが話している音は、今、高知で日常的に話されている音と変わりません。評価としては100点満点です。福岡出身の今田さんは時々、博多弁のイントネーションになってしまい、苦労することもありました。方言のせりふは苦しむと嫌になるんですが、今田さんはのぶのキャラクターそのままに元気に明るく取り組んでくれてこちらも楽しくできました。