メールやファックスの紹介に

『あさイチ』といえば、視聴者の意見を紹介するコーナーが人気だ。スタジオの入り口近くの小部屋へ行くと、スタッフ3人ほどが生放送中に届くメールやファックスをチェック。内容を見て、誤字を直し、一定のレイアウトに整えてプリントアウトしたものを仕分けていく。

続々と意見が届く。「こんなに来るなら第2弾をやってもいいかも」という声も聞こえてくる。小部屋の外の机には、プリントアウトされたメールやファックスが「男性の意見」「(悲しみから)回復しつつある」「回復できていない」など内容ごとに並べられていた。

番組の前半ではMC陣が事前アンケートで届いた声を紹介。午前9時のニュースが始まる直前には、鈴木アナが「視聴者の方からも800件以上のメッセージをいただいています」と放送中に届いたメールやファックスの一部を読み上げた。

一方、スタジオの隅では、料理コーナーの準備中。ゲストでタレントのはなさんの姿があった。移動式調理台の上に材料が並んでいる。午前9時半すぎ、料理コーナーの開始に合わせて、スタッフが調理台をカメラ前に移動。空いた場所に折り畳み式の机が広げられた。届いたメールやファックスが並べられ、鈴木アナがスタッフとともに紹介する意見を選んでいく。

料理コーナーの最中に視聴者から届いた意見をチェックする鈴木アナウンサー(右、撮影:本社・油原聡子)

料理コーナーはわずか15分。この間に番組の最後「エンドトーク」で紹介する意見を検討するのは大変そうだ。鈴木アナがメールやファックスの選定まで関わっているとは思わなかったので驚いた。

特集では、妻に先立たれた男性が、地域包括支援センターに足を運び、担当者と会話をし、居場所を見つけようとする場面もあった。「センターに行くのはハードルが高いでしょうから、電話相談があるという意見も入れたほうがいいのでは?」という鈴木アナの意見にうなずくスタッフ。専門家である小谷さんも呼ばれて検討が続く。この間に、エンドトークを行うセット内の飾り窓に、スタッフがプリントアウトされた意見や感想を貼り付けていく。中にはゲストの榊原さんの似顔絵もあった。

エンドトークで鈴木アナウンサーが視聴者の意見を読み上げる(撮影:本社・油原聡子)

エンドトークが始まると、鈴木アナが寄せられた視聴者の声を読み上げ、小谷さんもコメントして、無事に番組が終了した。