佐藤家の場合

《親に貯金がない》仕送りが子の家計を圧迫

父が亡くなり、母がもらえる年金は月6万〜7万円。もともと貯金も少ないので、生活費10万円を15年以上にわたり私が補塡してきました。しかし子どもが中学・高校と進学するにつれて教育費がかさみ、大学に入学する頃には費用の捻出が難しくなってきて……。

自分たちの楽しみも我慢して長年仕送りしてきたけれど、もう限界です!

 

仕送り金額⇒10万円×12ヵ月×15年
1800万円

 

親への仕送りが子どもの教育費を圧迫

一人暮らしの母に毎月10万円も仕送りしている佐藤さん。親自身に介護費用を捻出させようと、実家の一軒家を売却することに。そして親を呼び寄せ、デイサービスを活用しながら、在宅介護をすることにしたのです。

一軒家の売却資金450万円を介護費用の不足分に充てることで、何とか資金繰りの目処がつきました。

一般的に、このようなケースでは子どもたちで分担して負担を軽くするか、親と同居するよう話し合うことが大切です。佐藤さんの場合は不動産売却で対応できたからよかったものの、資産がなく生活保護を申請しなければいけない高齢者も少なくないのです。

 


いつか親子で共倒れに⁉ 介護破産を招くお金の死角とは
【前編】雑費の計上忘れ・親に貯金がない
【後編】遠距離距離介護の交通費・介護者ががんに・介護離職