意識的に腹式呼吸を

胸式呼吸は、素早く酸素を体内に取り入れることができるので、運動中や緊急事態に対応する際には有用な呼吸法です。

しかしこの呼吸法により身体が過緊張状態となるため、落ち着きがなくなり、十分な換気が出来ていないために疲れやすくなります。

数年前の「NHK紅白歌合戦」では、放送中にあるアイドルグループのメンバーが「過呼吸」「過換気」の状態となり、倒れるという場面がありました。これなどは典型で、過緊張状態が続くことで酸素が不足し、意識を失うこともあるのです。

安静時やリラックスしている時に行われる腹式呼吸であれば、ゆっくりと、たくさんの酸素を取り込むことができます。

それによって四肢の末端まで十分な酸素を送り込み、血行を良くして筋肉の緊張をほぐし、気分を落ち着かせて疲れをとることができ、実際、赤ちゃんは腹式呼吸を常態としています。

なお先述した医師会のサイトでは、一日に5回、慣れれば20回くらい、意識的に腹式呼吸をすることを勧めています。