予防策2:セルフケア

誤嚥性肺炎の原因の一つは誤嚥でしたが、もう一つは肺の炎症です。つまりこの2つが揃わなければ誤嚥性肺炎にならないということです。

そして肺の炎症を起こす原因となるのは、口の中の細菌。仮に誤嚥しても口の中の細菌の数が少なければリスクは下がります。

そこで意識をしたいのが、歯磨きだけでなく、粘膜のケアです。

口の中の細菌は歯の周りだけでなく、頬などの粘膜にも付着しています。これは先ほどご紹介した「全力5秒うがい」で除去してください。

そのほかにケアして欲しいのが舌。舌の表面には数多くの突起があり、そこに粘膜から剥がれた上皮が付着します。その中に細菌が潜んでいるのです。

こちらは、うがいでは十分に除去できないため、市販の「舌ブラシ」で清掃を。初心者のお勧めは毛が柔らかいタイプ。表面の汚れとともに細菌も一緒に除去できます。

鏡の前で舌の表面の色を見た際、真ん中の白くなっている部分が汚れです。その部分を奥から手前に向けてブラシで5回程度擦ると、本来の色に戻ります。たったこれだけで誤嚥性肺炎の予防になります。