地球沸騰の時代
23年7月は世界の平均気温が最高を更新し、「史上最も暑い月」になりました。これを受けて国連のグテーレス事務総長は、「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が到来した」と警告を発しました。
世界の平均気温は、今後も上がり続けると予想されています。産業革命前と比べてすでに1.1度上昇しており、2030年代に1.5度の上昇、21世紀末には3.2度の上昇に達する可能性が高い――。「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が23年3月に出した最新の報告書は、こう指摘しています。
気象庁はIPCCの気温上昇のシナリオを踏まえ、21世紀末の日本の姿を次のように予測しています。
平均気温は上がり、多くの地域で猛暑日や熱帯夜が増え、冬日が減少。大雨や短時間強雨、いわゆるゲリラ豪雨の発生頻度や強さは増し、猛烈な台風が増える――というのです。