不登校離職も
学校の仕組みが現代と合っていないということは取材を通して感じてきました。
最近よく聞くのが「不登校離職」です。小学校低学年の不登校の場合、共働き家庭だと子どもを1人で留守番させるのが難しい。近くに子どもを通わせられるフリースクールがなかったり、公的な教育支援センターでも受け入れを拒否されたりしてすごく親が困っています。
行政機関が運営する不登校の子どものための居場所は、受け入れが中学生からのケースが多いんです。さらに子どもが小学校低学年だと、居場所があったとしても遠くだと1人で通わせることもできません。共働き家庭では、親が毎日送り迎えをするのは難しい。
学校側が共働きを前提にしていないと感じることもあります。不登校の子どもの保護者は、「午後5時までにプリントを取りにきてください」と言われても、仕事があるとなかなか取りに行けない。「データで送ってほしい」と言っても送ってもらえないケースも多いんです。
さらに、宿題も保護者が一緒に取り組むことを前提にしているようなものもあります。取材では、小1の子に、「ストップウオッチを使って、この問題を解くのに何分かかるか図りましょう」という宿題が出たケースを聞きました。これは親が一緒にいないと取り組むのが難しいと感じました。