小さな貢献も見逃さない観察力の重要性

感謝の文化を築くために必要なのは、「観察力」です。してくれたことに気づかなければ、感謝の気持ちも生まれません。

行動は些細なことかもしれませんが、そうした小さな貢献も見逃さず「いつもきれいにしてくれてありがとう」「電話に出てくれてありがとう」「資料をまとめてくれてありがとう」と伝えられれば、誰でもうれしくなるものです。

人材育成部では、お互いの働きぶりをよく観察し、小さなことでも気づいたら声をかけるという習慣が根付いていました。それが、感謝の文化を支える土台となっていたのです。

※本稿は、『サービスを言語化する』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

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サービスを言語化する』(著:大野加奈/クロスメディア・パブリッシング)

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著者は、帝国ホテルの教育システムを構築した、サービス人材育成のプロフェッショナル。

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